社風を引き継ぐ秘訣
昨年に引き続き、今年も幸せな会社ネッツトヨタ南国に見学に行ってまいりました。
今回は、THE WELL-BEING WEEK2024でネッツトヨタ南国、西精工、石坂産業、3社の幸せな会社の動画を作成した仲間と共に訪問しました。
横田さんの講演や、社員の方とのクロストーク、この4月に入社されたばかりの新入社員の方からもお話を聞くことができて、とても学びのある有意義な時間を過ごすことができました。
●社長が交代してもネッツの社風は変わらないのか?
今回一緒に見学に行ったメンバーは、私と共にウェルビーイングを学ぶ仲間たちと私たちが師と仰ぐ前野隆司教授(武蔵野大学ウェルビーイング学部長兼慶應義塾大学大学院教授)。
だれもが、幸せに働くことに興味津々の方たちばかりです。
そんな中から出てきた質問が
「創業者である横田さんから社長が変わっても、ネッツトヨタ南国の社風は変わりませんか?」
というものでした。
創業者であり、ネッツトヨタ南国を幸せな会社に導いた横田さんが相談役になって数年経ちますが、それでも、社風が変わらないのか?変わらないとしたら、それはどうしてなのか?
その質問に対する社員の方の答えは、
「社長が変わっても社風が変わるということはありません。そもそも、最もネッツトヨタ南国らしい人が社長になっていると思っています。」
つまり、社風が変わってしまうような人は社長にならないし、長く在籍している人はネッツトヨタ南国の理念が根付いていて、社風の変わりようがない、ということのようです。
横田さん自身も
「社風は作り上げるのは大変だけど、一度作り上げた社風はそんなに簡単には変わらない。」とおっしゃっていました。
ネッツトヨタ南国の場合は、トップダウンの会社ではないので、トップが変わって社風が変わるということはあまり考えにくいでしょう。
社風は脈々と受け継がれています。
今の中堅の40代50代の社員たちが、自分たちが憧れていた先輩のように、後輩社員を見守り、時には声を掛け、ネッツトヨタ南国の社風を引き継いでいるというのをひしひしと感じました。
トップ一人では社風を作り上げることも、引き継いでいくこともできません。
社員一人一人が会社のことが大好きで、会社の社風を愛し、守っていきたいと思っているからこそ、トップの人が変わっても、その社風が脈々と引き継がれていくのだろうと思います。
●ロールモデル
今回は社員の方々とのクロストークにたくさんの時間をいただきました。
その中で、社員の方にはそれぞれ「あこがれの先輩」がいることがわかりました。
身近に「あの先輩のようになりたい」というロールモデルとなるような方がいるということです。
これは漠然と「こんな人になりたい」と思うよりも効果があると思います。
自分の理想を体現している人が近くにいることはとても刺激になりますし、目指すものがはっきりと見えるようになることは、目標達成への近道にもなります。
ロールモデルとなる先輩社員がいることも、社風を引き継いで行ける秘訣の一つだと言えるでしょう。
●社風を引き継ぐ
社風というものは、価値観によって作られるものです。
その会社の理念、何を大切にしているか?それこそが社風を作っているのです。
つまり、社風を引き継ぐとは、価値観を引き継ぐこと。
会社が大切にする価値観に基づいた行動が、その会社の歴史となり社風となっていくのです。
社風が変わってしまうのは、その会社の価値観が変わってしまった場合です。
「お客様第一主義」から
「利益第一主義」に価値観が変われば、当然社風も変わります。
「大切なものを大切にする会社」
ネッツトヨタ南国の横田さんの言葉です。
大切なものを大切にするという価値観を共有し、共感すること。
それこそが、社風を引き継ぐ最大の秘訣なのだと思います。