研修は本当に効果があるのか?
もうすぐ新入社員を迎える企業では、新入社員研修の準備に追われているのではないでしょうか?
研修と言えば、新入社員研修のみならず、リーダー研修やコンプライアンス研修、コミュニケーション研修、チームビルディング研修など、様々な研修があります。そして、それぞれの研修をする目的はもちろん、
今よりもよい人財、よいチーム、よい組織にするためです。
しかし、一方で、
・費用対効果がはっきりしない。
・成果を可視化できていない。
など、研修の効果は見えづらく、またすぐには効果が出にくいため「研修は本当に効果があるのか?」と疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
●研修の効果を高める方法
せっかく実施する研修を効果のあるものにするためには、下記の方法があります。
①モチベーションをあげる
まずは、研修に参加する人のモチベーションをあげておく必要があります。
「こんな忙しい時に、研修なんかで時間を取られるのは無駄だ。」と思っている人が研修に参加しても、その内容を十分に理解し、納得することは難しいからです。最初から、興味・関心・意欲のない状態では、どんなに良い研修も、その人にとって効果のあるものにすることは困難です。
研修に送り出す側が「この研修は参加する価値がある。」ということを参加者に理解してもらい、参加者本人が、「この研修で学びたい」と意欲を持ってもらえるような意識づけをすることが大切です。
②研修のフォローアップ
研修で多いのが、「やりっぱなし」です。人は1度聞いただけで、研修内容が身に付くものではりません。学生時代の勉強を思い出してもわかるように、身に付けるためには「繰り返し」が必要です。そして、学んだことを実践し、それを見直し、課題を見つけ、その解決策を考え、また実践する、ということを繰り返してこそ、効果が表れます。
研修の効果が感じられないのは、「やりっぱなし」になっているからです。
●研修の効果が表れるまで
研修の効果が表れるまでは、時間がかかります。
なぜなら、研修の効果が表れるためには、「行動が変わる」必要があるからです。
例えば、
人と話すことに苦手意識のある人が「コミュニケーション研修」を受けたからと言って、次の日から人と話すことが苦手でなくなる、そんなことはないからです。
研修を受けて、頭では行動を変えようと思っていても、なかなかできないのが人間です。人の思考や行動は、研修後定期的にフォローアップをすることで、変化していきます。
では、どのようにフォローアップすればよいでしょうか?
一つには、定期的なフォローアップ研修を行う
もう一つは、実践できる機会をなるべく多く与える
よほどモチベーションが高ければ自分からやろうとするでしょうが、多くの場合、そうした機会がないとなかなか実践できるものではありません。新人や若手社員には、研修で学んだことを考えたり、実践したりできるような機会をなるべく多く与えることが有効です。
●研修は本当に効果があるのか?
研修は、「知らなかったことを知る」機会になります。つまり、学習する、ということです。
学習には4段階があると言われています。
第1段階 知らないということさえわからない段階(無意識的無能)
第2段階 知らないことをわかっている段階(意識的無能)
第3段階 知っていて意識すればできる段階(意識的有能)
第4段階 知っていて無意識でもできる段階(無意識的有能)
そもそも、「知らないこと」はできません。
「知る」ということは、「変わる」ための第一歩です。
人財を、チームを、組織をよりよいものに変えたいと思った時、まずは研修をやってみましょう。
研修を受けて、「意識」と「行動」が変われば、十分効果があったと言えます。
研修を受けることで、第1段階から第2段階へ、「意識」が変わることで第3段階へ、「行動」が変わることで第4段階へと身に付いていきます。
研修は本当に効果があるのか?と思う場合には、研修への取り組み方をもう一度見直してみてはいかがでしょうか?