幸せな時間の使い方

1日の時間は24時間。それはだれでも同じです。

その時間を幸せに使うか、不幸せに使うかは自分次第です。

自由に使える時間がたくさんあれば幸せなのか?

自由に使える時間を何もせずにのんびり過ごすことが幸せなのか?

時間の使い方と幸福度の関係性を専門にしているUCLAアンダーソン経営大学院教授のキャシー・ホームズさんの著書「『人生が充実する』時間のつかい方」から、幸せな時間の使い方をご紹介いたします。

●最適な自由時間

1日のうちどれくらい自由に使える時間があると、人は幸福になれるのでしょうか?

人が幸福を感じるために必要な「自由に使える時間」は、2~5時間が最適だそうです。

人は忙しすぎても、暇すぎても幸福を感じにくくなります。忙しすぎると幸福を感じられなくなるのは、簡単に想像がつきますが、暇がありすぎても幸福を感じにくくなるのはなぜでしょうか?

それは、人は時間を持て余し、だらだらと過ごすと生産性を感じられなくなるからです。

例えば、休みの日に1日中ベッドの上でだらだらと過ごした夕暮れに「今日はいったい何をしたんだろう。」と虚しく思うことはないでしょうか。

人はどこかで生産性のない時間を過ごすことに、嫌悪感を抱いているのです。

仕事をしている時間は不自由な時間ですが、仕事というものは自分の時間に価値を与えてくれ、生産性を感じさせてくれます。

また研究の結果、自由時間は2時間でも5時間でも幸福度はたいして変わらなかったそうです。

どんなに忙しくても、1日2時間の自由時間を取るようにし、自由な時間がたくさんあっても5時間以上にならないように調整することが、幸せになるためには必要なようです。

●幸せな時間の使い方

最適な自由時間を2~5時間にしても、その時間の使い方で幸福度は変わります。

幸せな時間の使い方は下記の3つです。

1.だれかと一緒に過ごす。

    人とのつながりが幸福度を向上させます。この1ヵ月で楽しかったことを思い出してみてください。たいていの人は、だれかと一緒に過ごした時間を思い出します。

    2.外に出る時間を作る。

    人間は室内にいる時よりも室外にいる時の方が幸せを感じやすいという研究結果があります。また、外に出ると室内にいる時より、歩くことになります。歩くというのはリズム運動になり、幸せホルモンのセロトニンが分泌され、幸福度が上がります。

    3.没頭する時間を持つ

    何かに集中して、周りが気にならないほど集中している状態を没頭といいます。研究の結果、没頭する時間は幸福であることがわかっています。

    ●幸せな時間の使い方をする工夫

    人は幸せになると、楽しくなり、人を好きになって、人からも好かれ、仕事の生産性も上がります。そして、幸せは移るので、周りの人たちも幸せになります。

    幸せになるために、幸せな時間を過ごす工夫をしてみましょう。

    人と過ごすことが少ない人は、家族と食事をする、友達と話す時間を意識的に作るといいでしょう。

    また、在宅ワークなどで家にいる時間が長い人は、散歩をする、買い物に行くなど外に出る機会を作りましょう。

    そして、没頭できるような趣味を見つけることも有効です。

    1日のうち2時間の時間の使い方を変えることで、幸福度は上がります。

    今の自分の時間の使い方を書き出して、可視化してみることをおすすめします。きっと、幸せな時間の使い方に気付くヒントがあるはずです。

    (参考文献)

    「人生が充実する」時間のつかい方 キャシー・ホームズ(原著)松丸さとみ(翻訳)翔泳社

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