責めない社風

3月5日に高知県にある幸せな会社として有名なネッツトヨタ南国の現地視察学習会に参加してまいりました。

私がネッツトヨタ南国を訪れるのは4回目。毎回、素晴らしい学びと気づきがあります。

●プロジェクト

ネッツトヨタ南国といえば、社歴や部署を超えて行われるプロジェクトが有名です。

プロジェクトの暗黙のルールは

・言いだした人がリーダー

・上司の許可はいらない

・上司への報告もいらない

というもの

今回ご紹介していただいた事例は「キャリア育成」。

隣接している「ビスタ保育園」のお子さんたちに、職場体験をしてもらう、というもの。

私たちの訪問の前日に行われたというそのプロジェクトの写真を見せていただきました。その写真には、小さなお子さんたちが整備士さんとおそろいの小さなツナギを来て、タイヤを運んだり、ナットを締める様子が写っていました。

このプロジェクトも思いついた人が、「ビスタ保育園のお子さんにお仕事体験をして欲しい。」という思いで社内に声かけをして、興味がある人が自ら手を上げ参加して行われました。

このプロジェクトが会社の売上にすぐにつながるかと言われれば、つながりません。

しかし、このプロジェクトは、子供たちに「整備士の仕事はかっこいいな。」とか「働くって楽しそうだな。」と思ってもらえることで社会貢献になります。そして、そういう社会貢献をしている会社として認知してもらえる、というメリットもあります。

つまり、目先の成果にこだわっていない、長期的な目線で見ているのです。

●いつでもやめられる

参加者の方から、質問がありました。

「このようなプロジェクトが途中で中止になった、という事例はありますか?」

それに応えて、スタッフの方は笑いながらこうおっしゃいました。

「山のようにあります。なぜなら、始める前に細かく計画をしないで始めることが多いのです。だから、始めたけど上手くいかないとか、問題が出てきて止まってしまうとか、そういうことはたくさんあります。」

●責めない社風

プロジェクトが中断したら責められたり、最後までやり遂げるように言われたりしそうですが、ネッツトヨタ南国ではそれはないのだそうです。

プロジェクトが上手くいかなくても「だれも責めない」。そういう社風があるのだそうです。

だからこそ、だれもが気軽に思いついた時にプロジェクトを提案できるのだと思います。

その社風が、主体性を持って働くこと、職場のいろいろなことを自分事として捉えることができる社員を育てることにつながっているのだと実感しました。

もう一つ、「責めない社風」のエピソードをお聞きしました。

整備士さんたちが使う休憩室の掃除は、気が付いた人が気付いた時にしているそうで、当番表やチェックシートもないそうです。

そうなると、掃除をする人としない人が出てきます。そこで、「なんで掃除をしないのだ。」と掃除をしない人を責めることが起きそうですが、それもないのだそうです。

「掃除をしない人には、何か事情があると思うのです。育児とか介護とか。だから、掃除をしない人を責める、ということはありません。みんなそれぞれ事情がありますよね。」と。

そして、そんな考え方は、先輩から後輩に受け継がれるのだそうです。

責められなかった人は、自分は事情があって今は掃除ができないけど、できるようになったらやろうとか、掃除はできないけど他のできることをやろうとか、そんな風に思うのではないでしょうか。

「掃除をしろ。」と責められるよりも効果がありそうです。

責めない社風は、心理的安全性の高い職場づくりに必要な要素だと思います。責められない職場では、相手を責める人がいなくなります。

「責めない社風」を作り上げるのは大変かもしれませんが、社員がイキイキと幸せに働くためには、必要不可欠な社風ではないでしょうか。

責めない社風を作るには、管理職の在り方が重要です。

そんな管理職の在り方をお伝えするプログラムをご紹介いたします。

THE WELL-BEING WEEK2025 PG048

ウェルビーイングの重要性が高まる時代だからこそ「管理職として知っておきたい3つのこと」

そして、ネッツトヨタ南国についてもっと知りたい方は、昨年のTHE WELL-BEING WEEK2024で私たちが作成した「ネッツトヨタ南国物語」をご覧ください。

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