5月病
新年度が始まって1ヶ月、新入社員の方も会社に慣れてきた頃ですね。そして、ゴールデンウイーク。大型連休を楽しんでいる人も多いのではないでしょうか。
毎年、連休明けには「5月病」と言う言葉をよく聞きます。では、5月病とはどんな病気なのでしょう。
ゴールデンウイーク明けから、「元気がない」「やる気がでない」「寝つきが悪い」「食欲がない」などの不調から「仕事に行きたくない」といった気持ちになること、これを一般的に5月病と言います。医学的な疾病名ではありません。
では、なぜ5月にそんな状態になるのでしょうか。
春は環境の変化が起こる季節です。進学、就職、転勤、など今までと環境が変わる人が多いですよね。新しい環境に慣れるまでは、心は緊張状態にあります。
また、気候的にも、1日での寒暖差、1週間のうちでも暖か日と寒い日など、日によって気温もまちまちです。
私たちの体はその変化に対応しようと、交感神経が優位になってしまいます。つまり、体も緊張状態になっているのです。
環境が変わって、心も緊張、気温の変動で体も緊張。そのため、交感神経が優位になり、自律神経が乱れてしまう、それが5月病の原因です。特に、環境の変化がなくても5月病になるのは、気候の変動によるものかもしれません。
4月、寒暖差の激しさで自律神経が乱れていることに加えて、新しい環境で、「がんばろう」とさらに緊張感を高め頑張ってきた人たちが、ゴールデンウイークでプツリと緊張の糸がきれてしまって、いっきに5月病に、なんてことがよくあります。
ゴールデンウイーク明け、もし元気のない社員の方がいたら、気を付けてあげてください。
2週間ほどで元にもどればいいのですが、そうでない場合は、適応障害やうつ病など、受診が必要な場合もあります。でも、それほど深刻ではない場合には、自分でセルフケアをすることで良くなることがあります。
その方法を3つご紹介します。
①頑張りすぎず、休む。
気分が落ち込んでいるときに、むりに、「こんな状態はだめだ、頑張らなくては」と思いすぎると、かえって自分を追い詰めます。体の不調や、心の不調は、自分からのサインです。気を緩めて、休む時間を作りましょう。
1日のうちで、少しでもリラックスできる時間を持つように、ということです。例えば、シャワーではなく、ゆっくり湯舟につかる、リラックスできるような音楽を聴く、瞑想をする、寝る1時間前からは、スマホは見ない、とか。自分がリラックスできる時間を作り、その間は、仕事のことは考えないようにしましょう。
②規則正しい生活をする。
自律神経を整えるためには、生活リズムを一定にすることが必要です。起床時間、就寝時間、食事の時間を毎日決まった時間にすることによって、自律神経が整ってきます。朝、日の光を見るというのも、効果的です。
睡眠ホルモンと言われるメラトニンは、目覚めて14~16時間で再び分泌され始め、眠気を感じるようになります。このメラトニン、歳をとると分泌量が減ってしまいます。お年寄りが朝早くに目覚めるのはそのためです。食事の時間は調整できても、眠りたい時に寝付けないのはつらいものです。眠りを誘うには、適度な運動も効果があります。寝る前のストレッチや昼休みの散歩など、取り入れてみてはいかがでしょうか。
③ストレス解消
ストレスを解消するには、アクティブにお出かけをする発散系と、ゆっくり休むリラックス系があります。
どちらか一方ではなくて、両方を組み合わせてストレス解消することがおすすめです。ストレス発散で、ゴールデンウイーク中、毎日出かけていたら、体は疲れてしまいますよね。1日はゆっくり散歩したり、ぼーっとしたり、とリラックスする日も作りましょう。週末だと、土曜はお出かけ、日曜日はまったり、など。
この3つの方法は5月病だけではなく、ずっと続けることで、毎日の生活でのストレスを軽減することができますので、ぜひ試してみてくださいね。
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