退職理由が鍵

会社を辞めたくなる理由とは、どんなものがあるでしょうか。

①給料が安い

②仕事がつまらない

③残業が多く、休みが取れない

④評価されない

⑤職場の人間関係がつらい

⑥精神的、体力的にきつい

こんな思いがある時、「会社辞めたいな」と思うのではないでしょうか?

①給料が安い

 入社する時には、その給料に納得して入社したけれど、いつまで経っても、思うように昇給しない、 仕事に見合った給料ではない、と思うと転職してもっといい給料の所に就職したいと思います。

②仕事がつまらない

 仕事に対して、やらされている感があると、仕事がつまらなくなります。自分で考えて行動するのではなく、言われたことをただこなす毎日では、仕事にやりがいも感じません。もっとやりがいのある仕事をしたいと思って、辞めたくなります。

③残業が多く、休みが取れない

 最近はワークライフバランスが重要とされる時代。自分の時間が持てないことは、ストレスにもなります。プライベートも充実していないと、人生を楽しめません。ひと昔前のように、仕事がすべてと思っている人は減ってきました。給料は安くても、残業が少なく、休みがしっかりとれる職場への転職を希望する人が増えています。

④評価されない

 自分は十分成果を出していると思っているのに、評価されない、と感じると、「こんなところだから評価されないんだ、もっと別の所に行けば、自分は評価される」と考えて、転職を考えるようになります。

⑤職場の人間関係がつらい

 毎日、長い時間を過ごす職場での人間関係が悪いと、辞めたくなります。ハラスメントを受けている、社風が合わないなど、人間関係が悪く仕事を辞める人の割合は高いと言えます。

⑥精神的、肉体的にきつい

 給料が安くて、仕事がつまらない、ましてや休みもない、評価もされない、人間関係も悪い、そんな状態で、精神的に追い詰められてくると、職場に行くだけでも、精神的にきつくなります。いろいろな原因が重なって、もう無理!となってしまう状態です。精神疾患を患ってしまう場合もあります。

また、仕事での体力の消耗が激しく、体に疲労がたまって、寝ても回復できない状態が続くと、体を壊します。また体と心はつながっているので、体の疲労から精神的な疲労を誘発してしまいます。

会社を辞めたくなった人は、どう行動するでしょうか。

多くの場合、会社には相談せず、自分で悩んで、自分で決めて、いきなり退職願いを上司に提出します。

ほとんどの人が「辞めます」の後に、「どうして辞めるのか」と聞かれるまで、辞めたくなった理由を話さないのです。

そのために、「もっと早く相談してくれていたら」とか「辞めなくていい方法を探してあげたのに」ということが起こります。

「つらい」と声を上げない人の気持ちを察することは、なかなかできるものではありません。

離職率の高さに悩む会社側としては、なにも言わずに辞めていく社員の本音を見抜けないまま、なんの改善も図れない状況になります。

サイボウズという会社があります。

グループウェアを作っているIT企業です。

売上高は184億、従業員は1000人近い大企業です。

かつてサイボウズは、離職率28%のブラック企業だったそうです。

社長の青野さんは、IT企業なんてブラックで当たり前、とばかりに、ガツガツと仕事をしていました。

しかし、社員は次々と倒れ、辞めていきました。

そこで、初めて、こんな働き方が楽しいのは自分だけかも?と思ったそうです。

そして、青野さんは辞めたくなっている社員に話を聴いたそうです。

すると、ある人は週休3日にしてほしいと言い、ある人は育児休暇を3年ほしいと言いました。

青野さんは、それを聞いて、どんどん制度化していったそうです。

すると、離職率は減少し、それに反比例して売上は上がっていきました。

青野さんは、自分で考えてもわからない社員の本音を、こちらから社員に聞いたのです。

その結果、社員たちの要望を把握し、改善することができました。

辞めたくなった人、辞めた人の退職理由が、その企業が抱えている問題です。

そのことに気付き、その問題を解決することが、離職率を改善し、企業の業績をアップさせる鍵となります。

社員が辞める時、その退職理由を気にしていますか?

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